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ドラマの食事シーンでたまに見かける、合掌したまま箸を指に挟んでの「いただきます」。最近ではNHKでも普通に放映されていることから、ネットでは「これってマナー的にどうなの?」「お行儀が悪くない?」などの質問が出ている。 関連情報を含む記事はこちら  回答として、「みっともない」「そんな作法はないと思う」「箸置きがなかった修行僧の“いただきます”はその形だった」など、さまざまな意見が寄せられているが、実際のところはどうなのだろう?  『あなたの人生を変える 日本のお作法』(自由国民社)や『一行で覚える できる大人のふるまい方』(講談社)などの著書がある現代礼法研究所の所長、岩下宣子先生に聞いた。 「マナーというのは、そもそも相手に快く過ごしてもらうため、不愉快な思いをさせないための気遣いです。その点、“いただきます”の合掌は感謝の気持ちの現れですので、そこにお箸をはさんでもマナーとしては問題ないと思います」アディダス クライマクール  この場合、「いただきます」を言う際は、感謝をこめて軽くお辞儀をするだけでもいいのだそう。 「一般的には、“いただきます”の後は、おはしをとりますよね。でも、人によっては、まず器を取るのが正しい作法だという方もいらっしゃいます。というのも、“いただきます”の由来となった“いただき(頂き)”とは、頭上にかかげることを指していたから。本来、食事の器を頭上に“かかげる”ことが“いただく”ということだからだと考えらえます」  意外と奥深き「いただきます」の世界。基本的には、ごはんが食べられることへの感謝、命をいただくことへの感謝を表すしぐさなら、マナー的には間違いではないようだ。  ちなみに、巷には“食べ方”のトリビアを紹介した書籍も多い。たとえば、『図解 知ってるようで知らない食べ方の常識』(にっぽん食べ方研究会/有楽出版社)。カニ、手羽先、巨大バーガー、小龍包など“ちょっと手こずる料理”98通りのスマートな食べ方を掲載している。「世界の山ちゃん」に聞いた手羽先の食べ方、 「甘栗太郎」に聞いた甘栗の殻のむき方など、その道のプロが教える食べ方が盛りだくさんだ。  また、『できる大人の食べ方絵じてん さんまをキレイに食べられますか?』(小倉朋子/ナツメ社)には、小骨の多い焼き魚をはじめ、コーンが底に残りがちなコーンスープ缶、生地がクリームで地滑りを起こすミルフィーユなど、食べにくい料理75品を上手に食べるコツを紹介する。  この方向なら、おおひなたごうによる『目玉焼きの黄身 いつつぶす?』(エンターブレイン)も必見。最初に黄身をつぶして「うまい!」とご満悦の主人公、はたと目の前の彼女の皿を見ると「あ、これ? あたし黄身は最後に食べるの」と言われて大ショック! 目玉焼き、焼き鳥、カレーライスなど、人によって“あたりまえ”が異なる食べ方をクローズアップしたギャグマンガだ。  「いただきます」も、食べ方も、よく見ると十人十色。これらの本をお手本に、「こんな食べ方があったの!?」という驚きとともに、おいしくきれいに食べられるテクニックを楽しんでみては?
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